ベルリナ−モルゲンポスト紙 |
宇田川には日本語で書かれたメニューがある。 はじめの助言:これらのお勧めは日本人の常連客のためだけなので、ぜひ訳してもらわないといけない。 この日の絶品小品は青とう味噌奴っこ。質の良いとろけるような豆腐と緑色の唐辛子の味噌が食欲をそそる。 二つ目の助言:礼儀正しく控えめだが流暢なドイツ語を話すウェーターに食べ方を訊ねるべき。 はじめに口にした豆腐と唐辛子が下の上で謁妙な味具合。予期せぬほど食欲をそそる。 もう一つのお勧め小品は日本食らしいマグロやまかけーマグロの切り身とヌルッとした山芋、それにはうずらの卵とわざびがつく。 客は数滴醤油をたらしてかき混ぜる。 1987年にBerlinのSteglitzで店を構えて以来、さらっと醤油をかけて食べる通のグルメ家があとをたたない。 宇田川で食べられない日本食はない。ドイツ国内で人気の寿司以上のものがある。 もちろん、汁物、サラダ、漬物、そして3種類の肉(新鮮な鴨肉、牛フィレ、牛の腰肉)はある。しかし、宇田川では特に新鮮な魚が揃えてある。 今回私はメインに天ぷら弁当を食べた。日本独特の漆喰塗りの弁当箱にとてつもなく大きな海老と魚、野菜がころもで揚げられていた。 それには何といっても熱燗が合う。沢の鶴(神戸)に代わって真澄(寒い地方の長野)の酒がお勧めである。 最後の助言:桜餅は小さな芸術作品で理想的なデザート。かわいい餅の中に餡子が入っていて外側は塩漬けの桜の葉が巻いてある。 日本語訳:諸岡浩子 |